50歳を過ぎたら帯状疱疹の予防接種が受けられます。
体の左右どちらか一方に、ピリピリした痛みが突然現れ、それに続いて赤い斑点、水ぶくれが出てくる病気、それが帯状疱疹です。原因は幼少期にかかった水ぼうそうのウイルスで、水ぼうそうにかかった後に体内に潜んでいたウイルスが、免疫力が落ちたときに再度暴れだして痛みの症状を引き起こします。
目や耳の神経を障害して、重い後遺症を起こすこともあります。また、神経の痛みが長く残り、生活の質を落とすこともあります。新型コロナウイルスの流行に伴い、免疫システムのダメージ、コロナ禍での心理的ストレスなどから帯状疱疹の患者さんが増えていると言われています。
水ぼうそうにかかったことがある人は、すでに水ぼうそう・帯状疱疹ウイルスに対する免疫を獲得しているのですが、年齢とともに弱まってしまうため、改めてワクチン接種を行うことで帯状疱疹を予防することが薦められています。ワクチンにより帯状疱疹を完全には防げませんが、たとえ発症しても症状が軽くすむという報告があります。
現在帯状疱疹ワクチンには2種類あります。従来から使用していた1回接種の生ワクチンと、2022年1月から使用可能となった、2回接種の不活化ワクチンです。新しい不活化ワクチンは、従来の生ワクチンと比べて、予防効果が高く、効果の持続期間が長いと言われています。しかし、従来型の生ワクチンが1回接種約1万円なのに対して、新しい不活化ワクチンは、1回接種2万3,000円×2回の費用がかかるのが欠点です。
そこで、接種費用に関する、国の助成のお話です。
中野区在住の方は、令和5年3月1日より、従来型生ワクチンは1回4,000円(助成回数1回まで)、新しい不活化ワクチンは1回10,000円(助成回数2回まで)の助成が開始されます。
杉並区在住の方は、令和5年4月1日より、従来型生ワクチンは1回5,000円(助成回数1回まで)、新しい不活化ワクチンは1回10,000円(助成回数2回まで)の助成が開始されます。
是非この助成を利用して、帯状疱疹ワクチンの接種を検討されることをお勧めします。
50歳以上の方が適応ですので、ご希望の方、帯状疱疹ワクチンについて気になる方は、是非当院にご相談下さい。